鬼に捧げる夜想曲 [本]

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読み終わったので記事にします_φ(。。;)


神津慶次郎氏が20歳の若さで書き上げ、最年少で第十四回鮎川哲也賞を受賞した作品です
話の内容とは関係ないですが、神津さんが私と1歳しか違わないので、ちょっと親近感を感じてしまいました^^;


「鬼に捧げる夜想曲」は閉鎖的な離島で起こる、凄惨な殺人事件を描いた推理小説です


以下あらすじ↓

昭和二十一年三月十七日、乙文明(おとふみあきら)は戦友の神坂将吾の祝言に出席するため、九州大分の沖合に浮かぶ満月島にやってきた。

しかしその翌日、祝言を挙げた新郎新婦が密室で惨殺されてしまう。

乙文は戦友の仇を討つべく、大分県警から派遣された兵堂善次郎警部補、そして名探偵藤枝孝之助とともにこの不可解な事件に挑むが…






以下感想↓

事件vs名探偵のベタなジャンルですが、密室やアリバイトリックの構想はかなり頑張っているなと思います。

ただ、20歳の若さで書いただけに、文章全体の荒削り感は否めません…

ストーリー的には犯人の追求の際、ちょっと憶測に頼る部分が多すぎることや、犯人がそれであっさり自白してしまうのがちょっと不満www

まあ、そのあたりは目をつぶってもいいと思いますが、個人的に一番気になったのは犯人の「動機」ですね。


強い殺意を持って行われた殺人で、3人も殺害される展開ですから、犯人にとってそうせざるを得ない「差し迫った事情」があるものだと思っていましたが、意外とそうでもないww(´・ω・`)


狡猾なトリックを用意している割に、妄信や精神異常のような要素が動機に含まれるのが違和感の原因かと。


いろいろツッコミは入れてしまいましたが、今後に期待をさせてくれる作品だったので「鬼に捧げる夜想曲」以降の作品もチェックしておこうと思います[目]
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コメント 4

TAMA

サスペンスって動機が大切ですよね!
結構その辺が甘いのが有るかも。
ただ人を殺したかっただけだとか・・。
by TAMA (2011-04-15 21:56) 

ころとん

>TAMAさん
動機は大事ですよね!
犯行の手口とバランスが取れてないと、違和感を感じさせてしまいますww
by ころとん (2011-04-16 22:45) 

mignon

最近、読書のあらすじ・感想を記事にする方が多いですね。
それを読んで書店や図書館に行って読んでます。
サスペンスは読者をぐいぐい引き込む力とスピード感かな?と思います。その辺はクリアされた作品だったのかな?
by mignon (2011-04-23 00:45) 

ころとん

>mignonさん

事件の残虐性のせいもあって、読者を引き込む「つかみ」の部分ではしっかりしてると思います。

主人公だけでなく警官、探偵も含めた3人がそれぞれ真相究明に奔走するので、スピード感もそれなりです・・・・が

記事に書いた通り、犯人を追いつめるには詰めの甘さが目立つので、「スピードを出してつまずいた感」はあると思いますw
by ころとん (2011-04-23 21:18) 

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